ONEでんきの評判は?口コミやフリープランは本当にお得なのか解説

今回ご紹介する「ONEでんき(旧ひまわりでんき)」は、基本料金が無料の従量課金制を採用している新電力会社で、全国(沖縄・離島を除く)から申し込み可能でプランはフリープランのみ。

ここでは、ONEでんきのフリープラン特徴、電気料金、口コミ・評判、メリット、デメリットなどをご紹介します。


もくじ

ONEでんきの特徴

運営会社 株式会社グランデータ
本社所在地 〒171-0022
東京都豊島区南池袋二丁目9番9号
新電力サービス名 ONEでんき
供給エリア 沖縄県・一部離島を除く全国
電力事業はいつから? 2018年7月13日
ポイントサービスはある? なし
オール電化向けプランはある? なし
解約時の解約金・違約金はある? なし
支払い方法は? クレジットカード、口座振替

 

★ONEでんきはどんな人、どんな世帯におすすめ?
・電気の使用量が多いご家庭

ONEでんきを提供している株式会社グランデータ(旧ひまわりでんき)は、電力自由化によって2018年7月に生まれた新会社で、提供しているプランはひとつだけで、「使った分だけ電気代を払う」というシンプルを追求した内容になっています。

ONEでんきには基本料金がありません

従来の地域の電力会社(東京電力、関西電力など)の電気料金は「基本料金+従量料金」の設定になっています。

基本料金は電気の使用状態に関係なく毎月支払うものなので、仮に電気を全く使っていない月でも支払いを求められることになります。

ONEでんきの料金設定にはこの基本料金がありません。

使った分の電力量料金だけ払うというとてもシンプルな仕組みなので、利用者さんからも「わかりやすい」と人気です。

※Looopでんきやあしたでんきも基本料金がありません。

ONEでんきのプランはひとつだけなのでわかりやすい!

ONEでんきのプランは、現在「フリープラン」のひとつだけです。

オール電化向けプランや、ガス、スマホなどとのセット割はありませんが、その分とてもわかりやすく、他の電力会社と比較しやすくなっています。

次にONEでんきのフリープランを詳しくご紹介しますので、チェックしてみてくださいね。

ONEでんきの電気料金プラン「フリープラン」

ONEでんきで現在新規申し込みができるプランはフリープランのみとなっています。

フリープランは基本料金がなく、電気を使った分だけ「電力量料金」を支払う仕組みです。

ところで、地域電力会社と契約している方は、毎月の電気代の設定が「基本料金+従量料金」になっていることを把握していましたか?

ONEでんきのアンケートによると、「基本料金を払っている」と自覚している人は52%と半数ちょっとで、自分が払っている基本料金の支払い額を把握していない人は91%だったのだとか!

ちなみに東京電力エナジーパートナーの、ごく一般的な(従量電灯B)基本料金はこちらです。

契約アンペア数 基本料金
10A 286円
15A 429円
20A 572円
30A 858円
40A 1,144円
50A 1,430円
60A 1,716円

 

あくまでも目安になりますが、単身世帯なら20A~30Aなので572円または858円、ファミリー世帯なら40A~50Aが多いので1,144円または1,430円を毎月払っていることになります。

50A契約をしているご家庭なら、基本料金だけで年間17,160円を払っていることになります。

ONEでんきならこの基本料金の負担がまるごとなくなります!

ONEでんき「フリープラン」の電力量料金

ONEでんき「フリープラン」の電力量料金は、お住いのエリアによって異なります。

エリア 電力量料金(1kWhあたり)
北海道電力 29.50円
東北電力 26.40円
東京電力 26.40円
中部電力 26.40円
北陸電力 21.30円
関西電力 22.40円
中国電力 24.40円
四国電力 24.40円
九州電力 23.40円

※実際に支払いをする電気料金は「電力量料金+燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で計算されます。

例えば、東京電力エリアの方が200kWh使ったら「200kWh×26.40円=5,280円」が電力量料金になります。

ONEでんき「フリープラン」にするとどれくらい安くなるの?

各地域の電力会社の主なプランと、ONEでんきフリープランの電気料金を比較してみます。

電力をあまり使わない単身世帯と、使用量が多く高アンペア契約をしているファミリー世帯でそれぞれ比較してみましょう。

単身世帯のシミュレーション

地域電力会社の電気代(年間) ONEでんきの電気代(年間) どれくらい安くなる?
北海道電力エリア 77,380円 72,301円 -5,079円
東北電力エリア 64,237円 64,704円 467円高くなります
東京電力エリア 65,690円 64,704円 -986円
北陸電力エリア 56,366円 48,368円 -4,164円
中部電力エリア 66,378円 64,704円 -1,674円
関西電力エリア 55,671円 50,867円 -4,804円
中国電力エリア 57,937円 55,409円 -2,528円
四国電力エリア 58,861円 51,941円 -6,920円
九州電力エリア 59,142円 57,351円 -1,791円

※各地域電力の従量電灯B(関西・中国・四国は従量電灯A)、30A契約で試算しています。

電力使用量が少なめの世帯でも安くなるケースが多いことがわかりますね。

注意したいのが東北電力エリアの方です。

参考値になりますが、30A契約で電力使用料が多い月でも200kWh程度のご家庭では、ONEでんきに乗り換えると電気代が上がってしまう計算になりました。

必ず検針票を確認しながら実際に使用する電力使用量でシミュレーションしてくださいね。

ファミリー世帯のシミュレーション

地域電力会社の電気代(年間) ONEでんきの電気代(年間) どれくらい安くなる?
北海道電力エリア 165,466円 144,605円 -20,861円
東北電力エリア 139,385円 129,407円 -9,978円
東京電力エリア 142,781円 129,407円 -13,374円
北陸電力エリア 117,661円 104,408円 -13,253円
中部電力エリア 139,609円 129,407円 -10,202円
関西電力エリア 122,579円 105,766円 -16,813円
中国電力エリア 127,950円 115,211円 -12,739円
四国電力エリア 129,583円 106,843円 -22,740円
九州電力エリア 126,695円 114,701円 -11,994円

※各地域電力の従量電灯B(関西・中国・四国は従量電灯A)、50A契約で試算しています。

電力使用料が多いと割引率がかなり多いですね。
こと「電気をたくさん使う世帯ほど安くなる」のはONEでんきの特徴です。

ONEでんきの口コミ・評判

ONEでんきのネット上の口コミを探したのですが、ほとんど見つけることができませんでした。

実際に見つかった口コミが以下の内容です。

※ネット上の口コミを一部抜粋し、表現を少し変更してご紹介します。

・電気代について無頓着でしたがオペレーターさんが親切で不明点を丁寧に教えてくれました。電気代も安くなりました。

・引越しのタイミングでONEでんきに加入しました。
切り替えもスムーズにいき、電気代も安くなったのでありがたいです。

・今までの電力会社で1万円超えていた電気代が1万円を切りました!お得になったと感じます。

・これまでは冬場の電気代節約のために灯油を使っていたのですが、エアコンに切り替えられそうです。

数は少ないですが、口コミでは満足度が高いような印象でした。

ただ、ONEでんきに対する直接の口コミではないものの、販売会社のグランデータに関して気になる口コミがありましたのでここでご報告しておきますね。

ONEでんきの提供元の株式会社グランデータは複数の電力販売サービスを展開していて、ONEでんきもそのひとつになります。

このグランデータ提供の電力販売サービスの中には、すでに存在していないものもあります。

また、グランデータは以前「ひまわりでんき」として運営していて、2020年4月からグランデータになっているという経緯があります。

旧体制の口コミということでここではご紹介を控えますが、「ひまわりでんき」「グランデータ」で検索をすると、あまり評判が良くない口コミが簡単に見つかります。

ONEでんきが気になる方は総合的に調べて見ることをおすすめします。

ONEでんきのメリット・デメリット

ONEでんきのメリット・デメリットを解説しますので、参考にしてくださいね。

ONEでんきのメリットは?

まずはONEでんきのメリットから見ていきましょう。

電気代が安くなっている人がいます

電力会社の切り替えは電気代を少しでも安くするためですが、ONEでんきに切り替えたことで実際に電気代が安くなっている人がいます。

ONEでんきは電力使用料が多いほど安くなる仕組みになっているので、ファミリー世帯や日中にも在宅していて1日中エアコンを稼働するようなご家庭の方は検討してみると良いでしょう。

料金プランがわかりやすい

ONEでんきのプランは「フリープラン」のみなので、とてもわかりやすい設定です。
フリープランのシミュレーションを試してみて、現在払っている価格と比較してみるとお得度がわかりやすいと思います。

ONEでんきのデメリットは?

必ず把握しておきたいONEでんきのデメリットをご紹介します。

アンペア契約は20Aからになります

地域の電力会社では10A、15Aでも契約ができますが(関西・中国・四国電力を除く)、ONEでんきは20Aからの契約になります。

ONEでんきでは基本料金はかかりませんが、電力量料金が地域電力会社の最も安い第1段階よりも高い設定になっています。ここには基本料金分も若干上乗せされていると考えるべきでしょう。

単身世帯でほとんど電力を使わない場合など、10A・15A契約で足りている人は割高になってしまいますのでご注意ください。

電力使用料が少ないと電気代が上がります

例えば、東京電力ですと電力量料金は次のようになっています。

利用量 電気代
最初の120kWhまで(第1段階料金) 19.88円
120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金) 26.48円
上記超過(第3段階料金) 30.57円

 

ONEでんきの東京電力エリアの料金は「一律26.40円」になります。
20A契約で100kWhの電気を使った場合のそれぞれの電力量料金+基本料金は、

・東京電力:1,988円+572円=2,560円
・ONEでんき:2,640円+0円=2,640円

となるので、ONEでんきに乗り換えると返って高くなります。

電気代が高くなるのかそれとも安くできるのかは、電力使用量によって本当に異なります。必ずシミュレーションしてみてくださいね!

「市場連動型プラン」ではありませんが・・・

電力会社の中には「市場連動型プラン」と呼ばれるものがあります。

「市場連動型にしたら電気代が跳ね上がった」という口コミやニュースをご覧になったことがある人も多いかと思いますので、ここで市場連動型プランの仕組みを簡単にご紹介します。

地域電力会社の料金プランは「基本料金+従量料金」になるので、「毎年8月は10,000円くらい」など、電気代はある程度固定されていますし、従量料金の上がり幅も段階的になりますが、市場連動型プランでは全く仕組みが異なります。

市場連動型プランでは、JEPX(日本卸電力取引所)の電力取引価格に連動して電気料金単価が決まります。

電力取引価格に手数料などを加算した金額を電気代として支払うため、電力取引価格が高い時にたくさん電気を使うと電気代も高くなり、市場価格が安ければ電気代も安くなります。この市場価格の変動がダイレクトに家計に影響するところが市場連動型の非常に大きな特徴といえます。

取引価格は30分ごとに変動するので、1日の中でも安い時間帯に電気を使って高い時間帯は使用を控えるようにすれば節電につなげることもできます。
これは市場連連動型プランのメリットです。

ONEでんきの電気代金が上がる可能性があります

しかし、市場価格の変動をダイレクトに受けてしまうことから、価格が高騰すると電気代も高くなってしまいます。

例えば、2022年4月22日では最も安い時間帯で1kWhあたり0.01円、高い時で26.79円でした。

しかし2021年1月13日では最も安い時間帯でも1kWhあたり62.60円、高い時では222.30円となり、SNSでもた「今月の電気料金が10万円いくかも」などの声がニュースでも取り上げられていました。

実際に市場価格のあおりを受けて通常の5倍~10倍もの電気代請求を受けてしまった人もいたことから、経済産業省が2021年1月15日に価格の上限を200円にする特別措置をとりました。

メリットもデメリットもある市場連動型プランですが、世界情勢が複雑化している現在は市場連動型のリスクも高いと言えます。

ちなみにJEPX(日本卸電力取引所)の市場価格はいつでも誰でもチェックすることができます。ぜひ実際の価格を見てみてください。

参考:JEPX 取引情報 スポット市場・時間前市場

話が長くなってしまいましたが、ONEでんきは市場連動型ではありません。

ただ・・・グランデータの約款が2022年3月31日付で変更されていて、これに基づいて契約内容も変更となるのですが、そこに気になる情報があります。

変更の最大のポイントは、2022年5月1日から燃料費調整に「追加調整」が加わること。

追加調整では、JEPXの電力取引価格の3ヶ月平均の価格が追加調整額として電気代に加算されることになるのです。

追加調整額はJEPXの取引価格を元に算出されるので、これは実質的に市場連動型プランと同等の負担を求められる可能性があり、電気代が大幅アップする可能性も否定できません。

これからONEでんきを検討する場合は、必ずこのことを頭に入れておいてくださいね。

なぜ電気代の値上がりが止まらないの?

ONEでんきに限らず今後もこのような電力会社が出てくる可能性も十分に考えられますので、なぜこのようなことになってしまったのかも知っておきましょう。

グランデータをはじめとする新電力会社のほとんどは、現状の契約内容ではJEPXの取引価格を電気代に加えることができないようになっています。

消費者に提供する販売価格はそのままなのに会社としては電気の仕入れ価格がどんどん上がっていく一方なのです。

この価格上昇に耐えられなくなった新電力会社の中にはすでに会社をたたんだところもあります。

他の会社では「電源調達調整費」という名目でJEPX取引価格を転嫁しているところもあります。

グランデータは消費者に電力取引価格を負担してもらうという方法でこの危機を切り抜ける道を選んだということなのでしょう。

ONEでんきの申し込み方法と開通までの流れ

ONEでんきの申し込みはインターネットからできます。
公式サイトに用意されている申し込みフォームに必要事項を入力します。

入力内容はこちら。

・氏名
・携帯電話番号
・メールアドレス
・生年月日
・建物区分(戸建・集合)
・住所
・電気のご利用場所(現在のご自宅・引越し先など)
・入居予定日
・現在の電力会社
・お客様番号
・供給地点番号
・ご契約容量

お客様番号・供給地点番号・ご契約容量などは検針票に記載されていますので確認しながら入力しましょう。

申し込み手続きが完了したら、あとは供給開始を待つだけになります。

スマートメーターの設置がまだの場合は設置工事が行われますが、費用は無料で立会いも不要です。

現在の電力会社からONEでんきに切り替わるタイミングは次回の検針日になります。

ただし、検針日の直前に申し込みをしたなど、次回検針日に間に合わない場合は次々回の切り替えになります。

現在の電力会社の解約はどうすればいい?

ONEでんきも他の電力会社もそうなのですが、電力会社を切り替える際に旧電力会社に解約の連絡をする必要はありません。

ONEでんきに申し込みをすると旧電力会社への解約を含めて手続きを行ってもらえますので、申し込みをした後は切り替えを待っていれば大丈夫です。

<ONEでんきの申し込みに必要なもの>
申し込み時に必要なものは現在の電力会社から発行されている検針票になります。
(お客様番号・供給地点番号・ご契約容量の確認に必要となります)

ONEでんきは本当にお得?おすすめできる人とおすすめできない人(まとめ)

本記事を書いている2022年4月現在では、5月からONEでんきの契約内容が切り替わるというタイミングなので、正直なところ「おすすめできます!」と自信を持って言うことはできません。

JEPX市場価格によって支払う電気料金が変わってしまうので、良くも悪くも影響を受けることは間違いありません。

「使った分だけ払えば良い」という考え方ではいつの間にか「こんなはずじゃなかったのに・・・」となってしまうこともありますので、リスクをとりたくない人、こまめに市場価格をチェックするのが苦手なら別の電力会社を検討した方が安全でしょう。

特に単身世帯で、電気料金はそんなに高くないけどもっと安くしたいと考えている人にはおすすめできません。

それから、個人的な見解ではONEでんき公式サイトに「グランデータの電力プランに「市場連動型プラン」はありません。」としっかり記載してあるところに引っ掛かりがあります。

確かに「市場連動型プラン」はありませんが、2022年5月からはJEPXスポット価格に連動して電気代が跳ね上がる可能性もあるので、このこともわかりやすく記載してほしいと思います。

「追加調整」について約款には記載されているものの、大切なリスクとしてわかりやすく説明しているとは感じられません。

ONEでんきを検討する際は他社との比較を必ず行ってくださいね。

引越しのタイミングなど色々とご都合はあるかと思いますが、口コミ情報もしっかり確認してベストな会社を見つけてください。

PAGETOP